医学部を目指す学生さんであれば、高校1年生か高校2年生の秋頃には理科の科目選択があるでしょう。ほとんどの大学で理科は化学・生物・物理の中から2科目を選択して受験しますが、この場合、ほとんどの学生が2科目のうち1科目に科学を選ぶため、今回は生物と物理を選択する場合を省かせいていただきます。                              受験するにあたって生物と物理のどちらが有利か、大学入学後にアドバンテージがあるのはどちらかなど、さまざまな観点から自分に合う科目選択を考えてみてください。

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生物と物理の実際の選択の割合

実際、化学と物理を選択する学生の方が化学と生物を選択する学生よりも多いのです。というのも、化学と物理を選択する学生が70%であるのに対し、化学と生物を選択する学生は25%ほどです。これにはいくつかの理由が挙げられますが、主に公式を本質的に理解するという点で数学と物理が共通しているということや、学校の先生があまり生物選択を推さないことが挙げられます。

     生物、物理のそれぞれの特徴とお勧めする人のタイプ   

<生物の特徴とおすすめする人のタイプ>                                   生物は数学や物理のように本質を理解することだけでことだけで高得点を狙えるような科目ではありません。高得点を狙うためにはそれなりに知識を詰め込む必要があります。しかし、複雑な計算問題がなく独立した問題が多いため、細かい失点に気をつければ十分に合格圏の得点を狙えます。

また生物は思考力考察力を求められる長文記述問題が出ます。なので、長文の問題や与えられた資料を読める読解力やきちんと記述できる記述力が必要になってきます。

これらの理由から、国語や小論文が好きだったり得意な人にはおすすめですし、数学や計算が苦手な人にとっても比較的優しい科目だと言えます。

<物理の特徴と特徴とおすすめする人のタイプ>                                物理は生物や化学に比べて、暗記する項目が少ないです。                             その反面、数学のようにその公式がなぜそのようになっていて何を説明しているのかというような、公式に対する本質的な理解が必要になってきます。                                       また、問題の難易度が上がれば上がるほど、スピーディーな計算が必要になってきたり、微分・積分のような数学的な知識が必要になってきます。                                       

なので、数学が得意な人、また暗記があまり得意ではない人にはお勧めできる科目といえます。生物とは違い、物理は本質的な理解ができていればどのような問題にも応用でき、十分満点が狙える科目となっています。

          生物選択のメリット・デメリット

<メリット>                                           生物は、化学や物理と比較して暗記量が多い科目です。また、物理のように数学的要素が少なく、その分考察力や記述力が必要です。

そのため、生物の全てを本質的に理解することは困難なため満点を狙える科目ではありませんが、暗記を含め、時間をかけて勉強した分だけ得点につながり、安定的に得点を取れる科目と言っていいでしょう。

<デメリット>

生物は知っていなければ解けない問題が多いです。そのため、試験にはある程度知識を詰め込んだ状態で臨まなければとんでもない点数をとってしまいます。

また暗記だけでなく、与えられた実験データを元に、知識を使って考察して記述するという問題もあるため、高得点を取りにくい科目でもあります。

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          物理選択のメリット・デメリット

医学部受験において、多くの受験生が化学と物理を選択しています。これは、物理は数学とリンクする部分が多いことが理由の1つですが、それだけで物理を選択するのではなく、のちに後悔しないためには、以下に示すメリット・デメリットも参考にすることをおすすめします。

<メリット>

物理は暗記項目の少ない科目です。しかし、その分数学的要素が強く、本質的な理解が大事になってきます。        そのため、数学が得意な人、またその公式がなぜ使われるのかというような本質的理解ができる人にとっては、高得点を取りやすい科目となっています。共通テストや私立の中堅レベルの大学の試験ならば満点を取れる可能性も大いにあります。

また、生物と比較して物理選択者は多いため、参考書や問題集が生物よりも充実していますし、一緒に勉強できる仲間も多いため、勉強環境においても利があります

<デメリット>

医学とはあまり関連しない科目であり、入学後はほとんど使うことがありません

また、メリットで触れた通り、数学的要素が強く、それは問題の難易度が上がるにつれその傾向は強くなります。          さらに、それぞれ独立した問題が少なく、大問中の小問は前の小問の答えを使って解いたりするため、計算ミスなどによって複数の問題を一気に失点するリスクもあります。

また、大学によっては時間がカツカツなところもあるため、計算スピードや問題の解く順番なども重要になってきます。

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      医学生の観点からみた入学後に有利な科目は?

医学部受験で生物と物理のどちらを受験で選択するかを迷っているのであれば、入学後の授業や医師となった先のことを考えてみることもおすすめします。

医学生の観点から考えると、入学後に有利なのは圧倒的に生物選択です。                    医学部入学後は皆医学の専門科目を履修することになります。この専門科目の学びの土台となっているのが生物なのです。ここで、生物を履修してこなかった人の多くは、膨大な学習範囲と暗記量に苦労します。

逆に生物選択者が物理を履修することになる可能性もありますが、そこで苦労するかというと、そうではありません。   大学では生物を全員共通で履修しますが、物理は既習と未習でコースが分かれることがほとんどです。       なので、物理を学習してこなかったっ人でも物理を基礎から学ぶことが可能で、大学の授業に十分ついて行くことができます。

このように、生物選択者は大学入学後の勉強がスムーズにできるというだけでなく、医師になった後も生物の知識を持っておくということはとても重要なことだといえます。

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               まとめ

医学部受験では多くの受験生が物理と化学を選択しています。これは、受験の要と言われる数学を学習することから、物理選択の方が効率が良いという理由が大きいようです。

しかし、生物と物理どちらにもメリット・デメリットが存在するため、皆様にはその全てを鑑みて後悔のない科目選択をしてほしいと思っています。                                         この記事がその一助になれれば幸いです。